nature positive
2025.06.19
沖縄・大浦川で環境DNA調査|見えない命の多様性
【沖縄・大浦川で環境DNA調査を実施しました】
〜カヤックで進むマングローブの森に、見えない命の気配を探して〜
わんさか大浦パークでは、沖縄県の保全利用協定をベースとし、アースウォッチ・ジャパンのご協力のもと、大浦川にて環境DNA調査を実施しました。
ここ大浦川は、わんさか大浦パークのマングローブカヤック体験の舞台でもあり、多くの訪問者が自然にふれ、癒される場所です。今回はこの川にどんな命が息づいているのかを、水から読み解く初の試みとなりました。
見えない命を「科学」で可視化する
環境DNA調査とは、水中に存在する微量なDNAを分析することで、生息している生きものの種類を特定できる手法です。
今回の調査では、50種以上の魚類等が確認され、なかには具体名は伏せますが、希少な種の存在も明らかになりました。これは、沖縄・大浦川のマングローブ環境が今なお豊かな命のゆりかごであることを物語っています。
地域の声と、科学の融合
地元の皆さんからは、
「昔は橋の下にタツノオトシゴがいた」
「以前は魚がたくさん獲れたのに、今は減っている」
といった声が多く聞かれます。しかし、これまでそうした自然の変化をデータとして記録する手段は限られていました。
今回のような調査を継続することで、環境変化の「見える化」が進み、**保全活動・再生・環境教育(インタープリテーション)**へとつなげていくことが可能になります。
「自然と人が循環する仕組み」づくりへ
わんさか大浦パークでは、単なる観光にとどまらず、自然を知り、守り、共に育むエコツーリズムを推進しています。
この環境DNAの知見も、今後のカヤック体験や自然ガイドツアーに反映し、訪れる方々がより深く沖縄・久志地域の自然に触れられるよう工夫していく予定です。
また、今後は「来訪者が訪れるほど自然が再生され、地域経済が回る」という【地域と訪問者がともにはぐくむ水辺の未来】というビジョンの実現を目指します 。
わんさかのこれから
大浦川という貴重な自然資源を未来へ手渡すために、私たちは以下を柱に取り組んでいきます:
- 市民参加型の調査やモニタリングの継続
- 保全・再生を担う体制の構築
- 来訪者と地域の持続的な関係づくり
- カヤックや直売所を通じた自然教育・経済循環の促進
「マングローブの森をカヤックで進む」という体験を通じて、見えない命の息づかいを感じ、沖縄の自然と未来を考える時間を一緒に創っていければ嬉しいです。
自然と人のつながりを、未来へ
大浦川の水辺で感じた命の気配が、やがて地域の希望と循環を生み出す。そんな未来を、一緒に育てていきましょう。
わんさか大浦パークのカヤック体験・マングローブ散策のご案内
大浦川の豊かな自然を肌で感じてみませんか?
わんさか大浦パークでは、地域と自然をつなぐカヤック体験や、ガイドとともに歩くマングローブ散策ツアーを随時開催しています。
環境DNA調査でも明らかになった多様な命のゆりかごを、実際に目で見て、音で聞いて、風を感じながら体験することができます。
この体験は、単なる観光ではなく、自然を守り育てる一歩となる「再生型ツーリズム」の一環。
参加費の一部は環境保全の活動に活用されており、訪れるあなたの行動が、大浦川の未来につながります。
︎ マングローブカヤック体験の詳細はこちら
自然と人が出会う場所、わんさか大浦パークで、あなたの「感じる」を未来につなげてみませんか?