nature positive
2025.07.04
🌿大浦川で再生型ツーリズムプロジェクトが始動|暮らしと自然をつなぐ新たな一歩
6月30日(月)、わんさか大浦パークでは「大浦川再生型ツーリズムプロジェクト」のキックオフとして、環境省、法政大学の先生、環境コンサル会社の方々を迎え、上流から河口までのフィールドワークと意見交換会を実施しました。
本プロジェクトは、環境省「良好な水環境保全・活用モデル事業」として採択され、地域と自然、そして来訪者の関係を見つめ直し、暮らしの質・生物多様性・地域経済のすべてが再生する未来を描く取り組みです。
📍川の上流から河口まで、現場を歩くフィールドワーク
午前中のフィールドワークでは、わんさかスタッフが案内役となり、大浦川の流域を上流から順にご案内しました。
わんさか大浦パークを起点に、マングローブロード、大川上流域、そして大浦の集落まで歩きながら、川の変化や地域課題を確認しました。
マングローブの拡大による川幅の変化や、土砂の堆積による水位の低下、流域全体における自然と人の関係の変化を、現場で確かめながら歩く時間となりました。

💬午後は地元住民・名護市博物館の方も参加して意見交換
午後の意見交換会には、大浦区・大川区の区長に加え、名護市博物館の方も参加されました。
博物館の方からは、「大浦川流域は自然の豊かさに関して、沖縄本島でも屈指のエリア。蓄積された調査データも多い」とのコメントがあり、改めてこの場所の価値と可能性が共有されました。
また、住民の方々からは、「昔はハマグリやテナガエビを採って食べていた」「今は孫と遊びに行ける場所がない」「水位が下がり飛び込めなくなった」など、暮らしに密着した川の変化が語られ、「子どもが安心して遊べる川に戻したい」という声が印象的でした。

🎓名桜大学との連携も視野に
今後、地域の方々へのヒアリングや、昔の暮らし・自然の記録を進めていく中で、名桜大学のプロジェクト学習との連携も検討しています。
学生たちが地域に入り、住民の声を聞き、自然や文化の変遷を「見える化」することで、再生型ツーリズムの設計により深みが加わることが期待されています。
🔄ツーリズムを“再生に向かう原動力”に
わんさか大浦パークが目指す「再生型ツーリズム」は、単なる体験や消費ではなく、地域コミュニティが主体的により良い未来に向かっていくための原動力であり、自然環境の保全や再生を進めていく力でもあります。
来訪者が地域の自然や人と関わることで、
• 生物多様性の回復
• 経済の循環
• 暮らしの質の向上
この三つを同時に実現していく“仕組みづくり”を、住民とともに少しずつ形にしています。
🌱これから始まる、暮らしと自然の再生プロジェクト
川は単なる風景ではなく、「生きた生活の一部」です。
子どもたちが遊び、おじぃおばぁが語り、次の世代につないでいく場所。
わんさか大浦パークでは、地域と来訪者がともに未来をつくるツーリズムを通して、暮らしと自然がつながる新しいモデルを発信していきます。